2026/06/14 16:19
共刻屋が第一弾として販売する『腕時計の寝袋』には、ジビエレザーと呼ばれる革が使用されています。初めて聞く方もいらっしゃると思います。かくいう私も、この寝袋を作るときに初めて存在を知りました。
ジビエレザーは一言で言うと、「野生の動物の革」。
共刻屋の『腕時計の寝袋』には日本で駆除された”ニホンジカ”と”猪”の皮を使用しております。駆除された動物は、食用として利用されることが多いですが、皮は廃棄されてしまうのが現実です。「命を最後まで大切に使わせていただく」という思いから、その皮をなめしたものがジビエレザーになります。
ジビエレザーには生きていたときについた傷などがそのまま残っています。まさに、野生の革の証とも言えるでしょう。
では、通常の革はどうなのかというと、ほとんどが家畜の皮からできたものです。食肉加工の工程で出てきた副産物である皮を、なめしや染色などの加工工程を経て、みなさまに手元に届いています。そのため、表面が綺麗で統一感のある革が多いと思います。
共刻屋がなぜジビエレザーを採用したのか。それは、「縁」と「個性」と「機能性」に魅力を感じたからです。そして、素材として『腕時計の寝袋』にピッタリだと判断したからです。(正直に言うと、ジビエレザーは原価が高くなるため、一般的なレザーを使ったほうが原価を安くでき、利益を獲得にも繋がる思います。)それでも、共刻屋はジビエレザーを選択しました。
「縁」・・・これは、たまたまでもあり運命でもあります。共刻屋の『腕時計の寝袋』を作っていただいている職人さんがジビエレザーを扱っていました。初めて聞く革に驚きましたが、初めてだからこそ魅力的なもの、面白いものができるのではと考えました。未知のモノを扱うことは、怖さもありますが、想定外の良さ、魅力にに気づくこともあります。ここの職人さんに頼むのなら、せっかくならジビエレザーを採用したいと思いました。まさに「縁」です。

「個性」・・・先ほど述べたように、ジビエレザーは野生の動物ならではの傷やシワ、色味の違いなどがあります。そこを私は「個性」と捉えました。不揃いだから面白いし見ていて楽しい。そう思っています。一つ一つ違う。全く同じものは生まれない。まさに世界に1つだけの革になります。

「機能性」・・・ジビエレザーに限った話ではないですが、今回採用した鹿革と猪革は通気性の良い革です。鹿革は、緻密な繊維構造、猪革は3つの毛穴を持っていることから通気性が確保できています。腕時計を休ませるのにはもってこいの機能であると思います。また、耐久性にも優れており、奈良県の正倉院に保管されていた鹿革は約1300年経っても柔軟性が保たれていたと言われています。
今回はジビエレザーについて書かせていただきました。読んでいただけると、個性の強い革だと言うことが伝わったと思います。野生の革であるため、仕入れ状況がわからないものでもあります。第一弾としては、数量限定12個での販売となります。次回入荷は未定です。興味を持っていただいた方はぜひ覗いてみてください。